2022年版!VTuberのバズるポイントは?最新トレンド調査
-「あるあるネタ」や「切り抜き」の注目度はより高まっている-
国内最大級のYouTubeデータ分析ツール『kamui tracker(カムイトラッカー)』を運営している株式会社エビリー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:中川恵介、以下エビリー)は、VTuber(バーチャルYouTuber)のトレンド推移について調査を実施しました。調査にあたっては当社のkamui trackerを活用しています。
VTuberの歴史は2016年12月に活動し始めた「キズナアイ」が始まりと言われています。現在はVTuber事務所が存在し、VTuberと企業のタイアップなども多く見られるようになりました。そこで今回はVTuberに関するトレンドについて調査を実施しました。
当調査はkamui trackerで独自に集計したデータを用い、YouTubeチャンネルの開設数や関連動画数の推移、及びYouTube上における特定のキーワードを含む動画の視聴回数やタイトル内の単語出現回数を計測したものです。
これらを活用し、2016年から現在までのYouTube上のVTuber動画のトレンド推移を調査しました。
調査の結果、VTuberに対する関心や注目度は視聴者のみならず企業からも高まっていることがわかりました。またその人気のコンテンツについても傾向があることがわかりました。
- VTuberチャンネルの開設は落ち着いても、注目度は高まっている
図1を見てわかるように、VTuberのチャンネル開設自体は2018年がピークで、徐々に落ち着いてきています。一方で図2を見ると、VTuberに関する動画は年々増えており、注目度は高まり、VTuber市場は活発になっていることが示唆されています。2022年末にはVTuber関連動画数は474,330件になる予測です。
図3、図4を見てわかるように、VTuberを活用した企業のプロモーション事例は増加傾向にあり、今後も増加していくことが予想されます。VTuberとの親和性が高いゲームやWebアプリジャンルのタイアップ案件数はもちろんのこと、それ以外のジャンルにおいても年々案件数は右肩上がりとなっています。
具体的には、食品、化粧品、アパレル、観光業などの企業ともタイアップする事例が増えつつあります。例えば商品とコラボしてVTuberオリジナルパッケージを出したり、VTuberが実際に商品を試したり、観光スポットに足を運んだりなど、あらゆる形でプロモーションを展開しています。VTuberは業種問わずタイアップの可能性を持っていると言えるでしょう。
- 2022年のVTuber関連動画のトレンドは「手描き」と「あるあるネタ」
2022年以降に投稿されたVTuber関連動画のタイトルを調査してみたところ、次のような傾向が見られました。
「切り抜き」コンテンツは2年ほど前からVTuberの中でも盛んになっており、そのコンテンツの延長である「手描き」という2頭身系のVTuberアニメーションが人気となっています。
また、VTuberあるあるをまとめたコンテンツも人気が高いことがわかりました。こちらのあるあるコンテンツは「あおぎり高校」チャンネルが生み出した人気企画です。特にショート動画で紹介するあるある動画は人気が高く、300万回再生を超えているものも多く見られます。
一方で、ひろゆき氏本人がVTuberや、VTuberのビジネスに関して話している動画が多く見られました。2020年は4件だったものの、2021年で38本関連動画(※)、2022年10月時点で既に33本の関連動画が投稿されており、昨年から伸びてきているコンテンツですが、継続して2022年も注目されていると言えます。
※関連動画:kamui trackerの「動画検索機能」でキーワード「ひろゆき」と「VTuber」の両方がタイトルに含まれる動画
なお、VTuberは音(声)やその雰囲気が特徴的なことが多く、癒し系AMSRのコンテンツも人気が高いことがわかりました。
さらに、VTuberはライブ配信が多いので、切り抜き動画やまとめ動画も比例して多くなっています。
- kamui trackerマーケターが選ぶ!注目のVTuberピックアップ3選
▶︎壱百満天原サロメ / Hyakumantenbara Salome
VTuber/バーチャルライバーグループ「にじさんじ」所属。“本当のお嬢様に憧れる一般女性”というキャラクターで、お嬢様風の上品な口調と高いトーク力で人気を集めている。初配信時に自身の個人情報や内視鏡写真を公開し、その突飛な行動が地上波のTV番組に取り上げられたことで、VTuberに馴染みのない層にも知名度の広がりをみせた。最近では、大手食品メーカーの地上波TVCMに起用されるなど活躍の幅を広げている。
▶︎猫汰つな / Nekota Tsuna
Virtual eSports Project「ぶいすぽっ!」所属。ApexLegendsを中心にFPSゲームのライブ配信を行っており、人気ゲームYouTuberからも腕前を絶賛されている。初配信では6万人以上の同時接続を記録し、当日中にチャンネルの収益化条件を達成した。また、歌ってみた動画や歌唱ライブ配信なども行っており、かわいらしい歌声に癒されると視聴者から好評のコメントが寄せられている。
▶︎緋月ゆい / Hizuki Yui
VTuber事務所「Neo-Porte」所属。“歌とゲームが大好きなオタクギャル”というキャラクターで、ゲーム実況と歌ってみた動画を投稿している。2022年10月時点で視聴回数の多い動画の上位は歌ってみた動画が大半を占めており、難易度の高い楽曲を歌い上げる姿に視聴者から賞賛コメントが多数寄せられている。
今年の注目度の高いVTuberやそのコンテンツは、「可愛さ」「かっこよさ」よりも壱百満天原サロメのキャラやあるあるネタの人気が高まっていることからもわかるように「親近感」や「共感性」の要素が強いことがわかりました。
こういった要素を含んだコンテンツが今のVTuberがバズる秘訣なのかもしれません。皆さんもぜひお気に入りのVTuberを見つけてみてください!
- 調査概要
調査期間:〜2022年10月4日
調査ツール:kamui tracker
調査対象:動画:動画検索機能にてキーワード「VTuber」がタイトルor概要欄orタグに含まれる動画1,096,164件
タイアップ動画:商品動画検索機能にてキーワード「VTuber」がタイトルor概要欄orタグに含まれるスポンサード動画2,318件
チャンネル:チャンネル検索機能にて配信者属性が「バーチャル」に当てはまるチャンネル4,621件
調査条件:関連動画トレンド調査については下記の通り
再生回数:10万回以上
投稿日:2022年1月1日〜2022年10月4日
- 会社概要
株式会社エビリーは、動画の活用で企業のDX推進を支援することをミッションに掲げ複数の事業を展開する企業です。
会社名:株式会社エビリー (EVIRY Inc.)
資本金:8億7,000万円(資本準備金含む)
所在地:東京都渋谷区渋谷1-2-5 MFPR渋谷ビル 12F
代表:代表取締役社長 中川恵介
従業員数:71名(正社員のみ、2022年4月時点)
事業内容:ビデオソリューション事業、kamui tracker事業
URL: https://eviry.com/