一般社団法人日本経済学会
2022年度日本経済学会授賞者決定
組織
日本経済学会 28回「中原賞(中原伸之賞)」、第17回「石川賞」、第2回「女性研究者奨励賞(日本生命賞)」決定
一般社団法人日本経済学会は1995年創設の「中原賞(中原伸之賞)」、2004年創設の「石川賞」、2020年創設の「女性研究者奨励賞(日本生命賞)」を決定し、2022年10月15,16日に慶應義塾大学でハイブリッド開催された秋季大会において授賞式および受賞記念講演会を開催いたしました。
一般社団法人日本経済学会(会長:伊藤秀史 早稲田大学教授)は、令和4年度の「女性研究者奨励賞(日本生命賞)(第2回)」「石川賞(第17回)」「中原賞(第28回)」の授賞者を以下のように決定し、2022年10月15,16日に慶應義塾大学でハイブリッド開催された秋季大会において授賞式および受賞記念講演会を開催いたしました。
1)女性研究者奨励賞(日本生命賞): 竹内あい准教授(立命館大学)
日本経済学会・女性研究者奨励賞(日本生命賞)は、日本生命保険相互会社の寄付によって、2020年に創設されました。本賞は、優れた経済学研究を行う若手女性研究者に対して授与されます。竹内准教授は、実験経済学とゲーム理論研究において国際的に認められる優れた研究を行ってきたことが高く評価されました。
竹内准教授は2012年に早稲田大学において博士号を取得し、ミクロ経済学研究、特に理論、実験の両面からのアプローチによるゲーム理論研究に携わってきました。当該分野に特に大きな貢献のあった研究としては、google などの検索エンジンに広告を出すときに使われるキーワード・オークションに2つの異なる支払いルールを導入して理論的な帰結の比較を行い、さらに実験によって異なる支払いルールの実際のパフォーマンスを比較する研究、また予想の形成とその結果としての行動を実験によって吟味する研究が挙げられます。
https://www.jeaweb.org/awards/awardsnissei
左:グレーヴァ香子教授(選考委員長、慶應義塾大学)
中央:竹内あい准教授
右:伊藤秀史教授(会長、早稲田大学)
2)石川賞: 山口慎太郎教授(東京大学)
日本経済学会・石川賞は、故石川経夫東京大学経済学部教授の日本経済分析への多大な貢献を記念して2004年に創設され、日本の経済・社会問題の解決に貢献する実証面や政策面での優れた経済学研究を行った50歳未満の経済学研究者に対して授与されます。山口教授は、実証及び政策面を中心に労働および家族の経済学の研究の発展に資する顕著な貢献が評価されました。
山口教授は2006年にウィスコンシン大学において博士号を取得しました。今回の受賞においては、(1)単なる職業選択の理論では説明のできなかった近年の賃金格差や雇用の二極化を、職業自体よりもそれを構成するタスク(職務)がより根源的な要素として関わることを調べるための基礎となる新しい枠組みを構築し、関連する現在の最先端研究に方向性を与えるという学術的貢献、(2)我が国の育児休業制度の特性を調べて日本社会の理解を深める貢献、(3)さらにはその知見を活かして社会課題の解決策を提案するという貢献が認められました。
https://www.jeaweb.org/awards/awardsishikawa
左:伊藤秀史教授(会長、早稲田大学)
中央:山口慎太郎教授
右:古沢泰治教授(選考委員長、東京大学)
3)中原賞: 高橋悟教授(東京大学、シンガポール国立大学)
日本経済学会・中原賞(中原伸之賞)は、中原伸之氏の寄付によって、1995年に創設されました。この賞は、国際的に認知される業績を挙げた45歳未満の経済学研究者に対して授与されます。
高橋教授は2007年にハーバード大学で博士号を取得されました。専門はミクロ経済学、ゲーム論で、Econometrica、Journal of Economic Theoryなどといった世界的に評価の高い国際専門誌に複数の論文を載せておられます。すでに日本でもいくつかの賞を受賞されていますが、Econometric Societyのフェローになるなど、世界的に認められた研究者です。今回の受賞は、高橋教授の経済理論への貢献が認められたものです。特に動学ゲームと均衡の頑健性の学術研究の発展への顕著な貢献が評価されました。
https://www.jeaweb.org/awards/awardsnakahara
左:伊藤秀史教授(会長、早稲田大学)
中央:高橋悟教授
右:上東貴志教授(選考委員長、神戸大学)
3名の授賞者は経済学の発展に大きな貢献をしてこられた若手および中堅の経済学者で、現代の社会経済課題解決に対する示唆に富む研究を行っておられます。今後の経済学の発展、その知見を活かした施策の提案につなげるため、広くご紹介願います。
1)女性研究者奨励賞(日本生命賞): 竹内あい准教授(立命館大学)
日本経済学会・女性研究者奨励賞(日本生命賞)は、日本生命保険相互会社の寄付によって、2020年に創設されました。本賞は、優れた経済学研究を行う若手女性研究者に対して授与されます。竹内准教授は、実験経済学とゲーム理論研究において国際的に認められる優れた研究を行ってきたことが高く評価されました。
竹内准教授は2012年に早稲田大学において博士号を取得し、ミクロ経済学研究、特に理論、実験の両面からのアプローチによるゲーム理論研究に携わってきました。当該分野に特に大きな貢献のあった研究としては、google などの検索エンジンに広告を出すときに使われるキーワード・オークションに2つの異なる支払いルールを導入して理論的な帰結の比較を行い、さらに実験によって異なる支払いルールの実際のパフォーマンスを比較する研究、また予想の形成とその結果としての行動を実験によって吟味する研究が挙げられます。
https://www.jeaweb.org/awards/awardsnissei
左:グレーヴァ香子教授(選考委員長、慶應義塾大学)
中央:竹内あい准教授
右:伊藤秀史教授(会長、早稲田大学)
2)石川賞: 山口慎太郎教授(東京大学)
日本経済学会・石川賞は、故石川経夫東京大学経済学部教授の日本経済分析への多大な貢献を記念して2004年に創設され、日本の経済・社会問題の解決に貢献する実証面や政策面での優れた経済学研究を行った50歳未満の経済学研究者に対して授与されます。山口教授は、実証及び政策面を中心に労働および家族の経済学の研究の発展に資する顕著な貢献が評価されました。
山口教授は2006年にウィスコンシン大学において博士号を取得しました。今回の受賞においては、(1)単なる職業選択の理論では説明のできなかった近年の賃金格差や雇用の二極化を、職業自体よりもそれを構成するタスク(職務)がより根源的な要素として関わることを調べるための基礎となる新しい枠組みを構築し、関連する現在の最先端研究に方向性を与えるという学術的貢献、(2)我が国の育児休業制度の特性を調べて日本社会の理解を深める貢献、(3)さらにはその知見を活かして社会課題の解決策を提案するという貢献が認められました。
https://www.jeaweb.org/awards/awardsishikawa
左:伊藤秀史教授(会長、早稲田大学)
中央:山口慎太郎教授
右:古沢泰治教授(選考委員長、東京大学)
3)中原賞: 高橋悟教授(東京大学、シンガポール国立大学)
日本経済学会・中原賞(中原伸之賞)は、中原伸之氏の寄付によって、1995年に創設されました。この賞は、国際的に認知される業績を挙げた45歳未満の経済学研究者に対して授与されます。
高橋教授は2007年にハーバード大学で博士号を取得されました。専門はミクロ経済学、ゲーム論で、Econometrica、Journal of Economic Theoryなどといった世界的に評価の高い国際専門誌に複数の論文を載せておられます。すでに日本でもいくつかの賞を受賞されていますが、Econometric Societyのフェローになるなど、世界的に認められた研究者です。今回の受賞は、高橋教授の経済理論への貢献が認められたものです。特に動学ゲームと均衡の頑健性の学術研究の発展への顕著な貢献が評価されました。
https://www.jeaweb.org/awards/awardsnakahara
左:伊藤秀史教授(会長、早稲田大学)
中央:高橋悟教授
右:上東貴志教授(選考委員長、神戸大学)
3名の授賞者は経済学の発展に大きな貢献をしてこられた若手および中堅の経済学者で、現代の社会経済課題解決に対する示唆に富む研究を行っておられます。今後の経済学の発展、その知見を活かした施策の提案につなげるため、広くご紹介願います。