日本MIT協会
日本初!「MIT-Jオンラインセミナー」配信・認定資格発行スタート 失語症の発話流暢性改善に有効なリハビリ技法「MIT」日本普及へ
ブローカ失語症患者の発話機能改善を複数の音楽的な要素を用いて促進するリハビリ技法「メロディック・イントネーション・セラピー(MIT)」。その日本語版の “産みの親”である関啓子らが、日本語版MIT(MIT-J)をオンラインで学ぶことができる教材「MIT-Jオンラインセミナー」を開発。2022年4月29日(金)より、総合オンライン動画配信サービス 「リハノメ」にて配信開始となる。また、協会認定資格発行(一般向け・医療従事者向けの2種類)も開始。全国に50万〜100万人いるとされる潜在的な失語症患者・その家族と医療・臨床現場の課題解決に向け、日本初の挑戦、大きな一歩を踏み出す。
失語症患者(※)の発話機能改善を、複数の音楽的な要素を用いて促進するメロディック・イントネーション・セラピー(MIT)の研究及び普及を目指す一般社団法人 日本MIT協会(所在地:東京都三鷹市上連雀1丁目1−5/会長:関啓子)は、MIT日本語版(MIT-J)をオンラインで学ぶことができる教材「MIT-Jオンラインセミナー」を開発いたしました。
2022年4月29日(金)より、総合オンライン動画配信サービス 「リハノメ」(株式会社gene)にて配信いたします。また、一般の方向け・医療従事者向けの2種類の協会認定資格発行も開始いたします。なお、MIT-Jが体系的に学べる研修教材の発表及び認定資格の発行は、”日本初”となります。
(※)特にブローカ失語(運動性失語症・非流暢性失語症)が対象。言葉は理解できるものの、文の構造をうまく組み立てられず、単語や短文でしか言葉が出てこない状態の失語症患者。
「日本MIT協会」
■メロディック・イントネーション・セラピーとは
Melodic Intonation Therapy(MIT、音話法)とは、メロディやリズムなどの音楽的な複数の要素を系統的に用いて、失語症患者(特に運動型失語症)の発話機能の改善を目指すコミュニケーション療法の一種です。運動性失語症・非流暢性失語症の発話流暢性改善に有効なリハビリ技法です。
■開発に至った背景:全国50~100万人の失語症患者、足りない治療専門家
日本には失語症患者が 50~100万人いるとされます。失語症を引き起こす原因の多くは脳卒中で、毎年、約30万人が脳卒中を発症します。1970年代にアメリカで発表されたMITは、その後1983年、本協会の関啓子会長により原法である英語とは言語構造の異なる日本語に対応した形で「MIT日本語版(MIT-J)」として発表、原法と同様の効果を持つことが報告され、日本での普及も期待されました。
しかし、MITの“肝”とでもいうべき具体的実践方法が文面では伝わりにくく、表現しきれないことが最大の原因で、ごく一部の限られた医療関係者しか学ぶことが出来ない技法となっているのが現状です。つまり、
①失語症患者のリハビリテーションを担当する言語聴覚士(ST)ら医療関係者は、MITの存在と失語症の発話障害への有効性を知りながらも学びの場がないため実践できない
②実践できる医療関係者が少ないために失語症患者が適切なMITを受ける機会がない
という大きな2つの課題がありました。
医療関係者や失語症患者と家族達からのニーズは高いにも関わらず、臨床現場では広く普及するには至っていない現状を解決するため、オンラインセミナーと実地研修を交えたハイブリット型の講習制度を構築するに至りました。
■開発者コメント
・関 啓子(日本MIT協会 会長、三鷹高次脳機能障害研究所 所長)
私はMIT-Jの「産みの親」です。言語の専門職としての活動歴は40年になりますが、MITは個々の失語症の患者さんに「やった!よくなった!!」と直接感じていただき笑顔にするにはピッタリの技法だと思っています。ただ、この素晴らしい技法が一向に広まらないのは、実践方法が文字では分かりにくいためだとようやく思い至り、MIT-Jプロジェクトを本格的に始動することにしました。この発表に至るまで紆余曲折ありましたが、こうして無事形になり嬉しく思います。講習会の開催は、私のST人生最大最良の夢でした!MIT-Jの施術を受けた失語症患者の方が笑顔になり、その輪がどんどん広がっていくことになれば、この上ない幸せです。
・辰巳 寛(日本MIT協会 副会長、愛知学院大学 心身科学部 教授)
現在、MITは欧米のみならず中東圏やアジア圏などほぼ全世界に広まり、失語症者の発話障害の有力な治療法の一つとして注目されています。
MITの目的は、失語症のある方とご家族の福利向上に寄与することです。「何か変わったこと」「奇をてらって目新しいことをすること」が目的ではありません。オリジナルを尊重し、確信のある治療を行うことが、技法そのものへの説得力を高めます。
MITの臨床効果に関しては不明な点が数多く残されています。日本語版MIT(MIT-J)では臨床技法を統一することで、MITを修得した方が、それぞれの病院や施設等で実施した結果を比較し、その効果を検証することが可能となりました。
MIT-Jの誕生により、MITの臨床研究が本格的に開始されることを期待します。
・佐藤 正之(日本MIT協会 事務局長、東京都立産業技術大学院大学 認知症・神経心理学講座特任教授)
日本 MIT 協会の発足にあたって
患者がいる,治療法がある,その有効性が確立している-そうであるならば,その治療法を患者に届けたいと思うのは,医療者のみならずひとの常である。日本MIT協会は,そのような思いを共にする人たちによって設立された。多職種の,様々な能力を持つ個人が力を合わせたとき,1 + 1 は 2 以上になる。当協会の活動を通して正しい MIT が失語症を患う方々に届けられるとともに,ここに集うひとたちの社会的貢献への思いを満たすことを願う。
■MIT-Jオンラインセミナー 概要
01.配信サイト(受講サイト)
㈱gene 総合オンライン動画配信サービス「リハノメ」
https://www.gene-llc.jp/rehanome/
02.配信スケジュール
2022年4月29日(金) よりSTEP①〜③ 全講座配信
03.料金
受講料や受講期間は、受講者様の選択する料金プランや学習ペースによります。
詳細はリハノメHPをご確認ください。
04.カリキュラム
日本MIT協会HPにて公開しています。
■日本MIT協会 認定資格 MITアンバサダー/MITトレーナー 概要
01.認定資格の種類
①MITアンバサダー(一般向け・基礎)
(目的)失語症患者のご家族や当事者など、失語症を始めとする高次脳機能障害全般について正しい理解を深める。
②MITトレーナー(医療従事者向け・応用)
(目的)失語症患者の状態や目的に応じて医療・福祉現場でMIT-Jを実践し、失語症の改善を目指す。実地講習+テストの実技あり。
02.主な対象者
①MITアンバサダー(一般向け・基礎)
・当事者
・家族
・支援者 (関係者)
・介護従事者(ケアマネージャー等)等
など一般向け
②MITトレーナー(医療従事者向け・応用)
・医療従事者(医師、歯科医師,看護師、言語聴覚士、理学療法士、作業療法士、公認心理師)
・認定音楽療法士
・教員(特別支援学校教諭等)
・学識経験者(言語学、神経科学、教育学等)
など医療従事者向け
03.認定資格発行までの流れ
詳細は日本MIT協会HPをご確認ください。
04.資格発行費(事務手数料)
①MITアンバサダー(一般向け・基礎) ¥4,000(税込)
②MITトレーナー(医療従事者向け・応用) ¥20,000(税込)
※実地講習・教材・テスト代含む
※協会資格制度スタート記念キャンペーン価格につき今後変更になる可能性がございます。価格変更の際はHP等にてお知らせいたします。
05.更新・年会費
①MITアンバサダー(一般向け・基礎)
発行費のみが必要で、更新料や年会費は当面無料です。認定後の更新手続きもありません。
②MITトレーナー(医療従事者向け・応用レベル)
発行費に加え、認定後は更新者講習、「4年ごと」に更新手数料 5,000円(税込)を必要とします。更新手続がない場合は、MITトレーナーとしての資格は無効となります。 年会費は当面無料です。
■日本MIT協会について
有効性が確立したMIT日本語版(MIT-J)を万人に届けるために、日本MIT協会は設立されました。世の中が発展し高度に細分化された現在、医療の問題といえども医療界だけで解決することは難しいです。本協会の理事の構成は、医療・福祉のみならず、医療器具や講習会メーカー、さらには音楽会社に勤務していた者にまで及びます。私たちに共通するのは、自らがもつ能力を世の中のために役立てたいという熱い思いです。それぞれ様々な能力を持ち思いを同じくする者が、問題解決に力を合わせていきます。
■発起人
会長:関啓子(三鷹高次脳機能障害研究所 所長)
副会長:辰巳寛(愛知学院大学心身科学部 教授)
事務局長:佐藤正之(東京都立産業技術大学院大学 認知症・神経心理学講座 特任教授)
田部井賢一(東京都立産業技術大学院大学 助教)
張本浩平(株式会社gene代表取締役 理学療法士)
鈴木峰貴(株式会社エスコアール代表取締役)
織田敦子(フリーPRコンサルタント)
白石真(シライシ不動産株式会社代表取締役)
重岡大介
●各種プレス、記者様向け取材ご案内
日本MIT協会は、失語症患者やご家族の方々へ、失語症改善の手段としてMIT自体の認知拡大・普及に努めています。MIT-Jオンラインセミナーの実施や認定資格発行により、MIT日本語版(MIT-J)を実践できる有資格者を増やし、日本の医療・介護業界へのMITの普及も課題としています。開発者へのインタビュー、MITトレーナー実技現場取材など、メールにて媒体名、お名前、ご希望の取材内容をお送りいただけましたら幸いです。
●本リリースに関する各種お問い合わせ
日本メロディックイントネーションセラピー協会(日本MIT協会)事務局(担当:織田)
〒140-0011 東京都品川区東大井一丁目 10番 40号
東京都立産業技術大学院大学 認知症・神経心理学講座内
日本メロディックイントネーションセラピー協会事務局
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