プレスリリース

2010年8月17日 16時00分

キャセイパシフィック航空会社

キャセイパシフィック航空 最新鋭の貨物専用ターミナル建設により香港へ重要な投資

航空

式典当日の様子

キャセイパシフィック航空は香港国際空港で新貨物専用ターミナルの最新技術に焦点を当てたイベントを開催した。総工費約55億香港ドル(1.0香港ドル=約10.97円)を投じる同施設の建設は香港への重要な投資であり、また世界有数の旅客および貨物の国際輸送拠点としての香港の地位向上への同航空の継続的な取り組みにも繋がる。

キャセイパシフィック航空のトニー・タイラー最高経営責任者が中心となって催された式典には、香港特別行政区政府のエヴァ・チェン運輸住宅局局長、香港空港公団のマーヴィン・チャン会長、民間航空局のノーラン・ロー長官、香港空港公団のスタンリー・ヒュー行政総裁が来賓として出席した。

同イベントの席上で、トニー・タイラー最高経営責任者は「世界有数の航空貨物輸送拠点としての香港の地位は素晴らしい業績である。しかしながら、現況の地位を当然のものと、安穏としてはいられない。アジア地域内の他の国際空港との競争が激化する中、処理能力や競争力を高めるためには、協調的な努力が必要である。」

「現在建設中のターミナルは業務処理面でも環境面でも最新技術を採用し、世界でも最大規模で最も多忙かつ効率の高いターミナルの1つとなるだろう。処理能力や競争力が増強されれば、香港への貨物便は増便され、ひいては香港経済の活性化に繋がると確信している。また貨物ターミナルの建設と運営そのものに加えて、航空貨物産業の成長に合わせ業界全体としても新たな雇用機会が創出される」と述べている。

またエヴァ・チェン運輸住宅局局長は「本プロジェクトは戦略的に重要である。これにより香港国際空港の年間処理能力は50%増の740万トンとなる。本施設の完成により、低コストで高品質なサービスが効率よく提供され、貨物事業での競争力が増すことに期待をよせている」と述べている。

2008年3月、香港空港公団は同航空の完全子会社であるキャセイパシフィック・サービス社(Cathay Pacific Services Ltd: CPSL)を20年契約のフランチャイズとして香港国際空港の新貨物ターミナルの投資、デザイン、建設、運営担当に選定した。2013年の初めに供用開始予定の新ターミナルは香港国際空港の貨物エリア内の約10ヘクタールに及ぶ敷地に建設される。

2008年の夏に着手された建設工事は、同年終わりにかけての著しい景気悪化に伴い、一時中断された。景気が回復基調に転じ、航空事業への需要や全般的な貨物市場の回復に伴い、同航空は建設工事を再開し、香港への投資の取り組みを継続できるようになった。
 
新ターミナルは260万トンの年間処理能力を元に設計されており、貨物輸送ハブとしての香港の効率性や競争力を高めるものとなる。その核心をなすものが総工費14億香港ドルの自動蔵置システム(MHS=メカニカル・ハンドリング・システム)で、同種のシステムとしては世界で最新鋭のものである。

同航空の新貨物ターミナルは業務処理面でも環境面でも最新鋭の機能を誇る:

・高い作業効率を産む設計と最新技術の導入により、フォーワーダーや荷主はパレット組み付け済輸出貨物の受託締め切り時間の短縮というメリットが享受できる。
・航空機から貨物ターミナルに牽引されてきた輸入生鮮品はすぐに荷受人に引き渡される。
・ターミナルの地上階には57のランプエリアへの搬出入口を持つ2本のレーンがあり、輸出と輸入の双方の業務に対応する。
・輸出貨物を航空機への搭載開始まで待機させるバッファーエリア内は貨物の交通整理が自動化され、搭降載を手がけるHAS社によるスムーズな搭載作業への準備を整える機能を果たす。
・地上階にはクイック・トランスシップメント(QT)エリアと呼ばれる香港以遠向けの積み替え貨物専用のエリアが設置される。上層階へ貨物を移動することなく、同エリアでの行き先別仕分け、積み替え作業が行われるため、最低乗り継ぎ時間の大幅な短縮につながる。
・乗り継ぎによる別機材への積み替えを待つ他の貨物も屋内に蔵置され悪天候から守られる。
・貨物ターミナルには、輸入貨物ならびにパレット組みの必要な輸出貨物を取り扱う作業フロアが2つ設けられている。輸出貨物のパレット組みや、輸入貨物のパレットからの取り卸し作業のためのワークステーションは作業員がもっとも効率よく作業できるよう設置される。
・ターミナルは環境にも配慮して設計されている。先進的な廃棄物処理システムを採用し、エネルギー消費を押さえるために自然光が取り入れられており、被覆材は建物内部の温度調整を助ける。

ターミナルビルの主要部の建設はガンモン・ヒップ・ヒング・ジョイント・ベンチャー社が請け負っており、MHSはシーメンス社が担当する。

新貨物ターミナルは同航空の本拠地である香港に対する多大な投資の一例にすぎない。同航空は最新式の本社社屋であるキャセイパシフィックシティも含めて香港国際空港のインフラに民間会社としては最大の投資を行った。また、1997年から保有機材数の拡大に取り組んでおり、総額750億ドルをかけ36機の新機材を発注すると発表したばかりである。

同航空では貨物機材の増強にも引き続き取り組んでおり、確定発注済の計10機のボーイング747-8F型貨物専用機を来年1月より受領予定である。新しい貨物専用機の購入と最新の貨物専用ターミナル建設は、同航空の香港の貨物業界に対する明るい展望を確信するものであり、香港を世界有数の国際輸送拠点として更に発展させる取り組みを裏付けるものでもある。

本件に関するお問い合わせは
『キャセイパシフィック航空』広報 
エンゴー株式会社 担当:矢島瑠衣子、坂本徳土
TEL: (03) 6277-8118/FAX: (03) 6277-7352

キャセイパシフィック航空ウェブサイト: http://www.cathaypacific.co.jp