メジャー契約第一弾アルバム『FACT(セルフ・タイトル)』で北米先行デビューを果たし、その後、日本国内でも発売されるやいなや、初登場TOP20を獲得し、話題の逆輸入バンドFACTが、今度は英国を賑わせている。今年3月に約60カ所を回るはずだった北米ツアー中を交通事故により中断せざるを得なかった彼らだが、去る8月1日に、英国で行なわれた大型ロック・フェスティバル『SONISPHERE FEATIVAL』で見事に復活を果たした。

METALLICA、LINKIN PARK、ANTHRAX、NINE INCH NAILS、BULLET FOR MY VALENTINE、AVENGED SEVENFOLD、THE USEDなど蒼々たるメンツが出演するそのロック・フェスで、当初、FACTは、サード・ステージへの出演が予定されていたが、当日、CAHEED AND CAMBRIA(以下C.A.C.)が突如キャンセルとなった段階で、急遽、欧米の数々の有力バンドを押さえてFACTがメイン・ステージのアクトに抜擢された。出演自体はもちろん、メイン・ステージでのパフォーマンスは、日本人初となる快挙。FACTがステージに登場する瞬間まで、C.A.C.が出演するもの信じていた5万人の大衆を前に、冒頭こそ、ペットボトルの雨という英ならではの洗礼を容赦なく受けたが、ブランクを全く感じさせない圧巻のステージングで、3曲目以降はブーイングが歓声と拍手に変わった。
　
8月3日に『FACT』英国発売を控えた翌日には、英国のロック界で最も影響力のあるメディアのひとつである『Kerrang!』のアワードにお馴染みの能面にスーツ姿で出席。英国関係者によると、「まだ名前は明かせないが、前日のステージを観た大物バンドから、早くもツアー対バンのオファーが彼らに来ている。デビュー前に、フェスでメインを張ったり、とにかく何もかもが異例だ」とのこと。北米での借りを英国できっちりと返した彼ら。10月から予定されている3度目の米ツアーを前に、世界デビュー後、初の日本公演は、英国から直接向かう『SUMMER SONIC09』。東京、大阪共に、セカンド・ステージのオープニング・アクトとしての出演が発表されている。英国でメインを張った彼らが、祖国でO.A.として見せる今回のステージは、数年後には伝説となっているかも知れない。そう、『SONISPHERE FESTIVAL』で、FACT終演直後に突然豪雨が始まったように、彼らの行く所に吹き荒れる嵐から、今後も目が離せない。

□FACT オフィシャルHP□
http://factjapan.com