商品やサービスに対する新たな評価手法を、おすすめ情報サービス「mybest」がエコノミクスデザインの慶大教授と開発
サービス
月間3,500万人が利用する国内最大級のおすすめ情報サービス「mybest」の運営を行う、株式会社マイベスト(本社:東京都中央区、代表取締役社長:吉川 徹、以下マイベスト)と、経済学の先端学知をビジネスに実装するプロフェッショナル集団、株式会社エコノミクスデザイン(本社:東京都新宿区、代表取締役:今井 誠、以下エコノミクスデザイン)は、商品・サービスの新たな評価手法を設計・開発し、公開したことをお知らせいたします。
昨今、アフィリエイト広告による虚偽誇大広告が社会問題となっています。2021年6月に開催された消費者庁「第1回 アフィリエイト広告等に関する検討会」では、商品レビュー・ランキング・比較サイト等において、アフィリエイト広告による収益増加を求めて商品やサービスについて虚偽・誇大な表示をするなど「不当表示が行われるおそれが懸念される」と言及しています。
マイベストは、さまざまな商品やサービスを比較検証して評価する立場として、公平で適切な評価を行う責任を負っていると考えています。ユーザーが安心して選択することができる世界を実現するために、新たに商品・サービスに対する評価手法を設計・開発し、「コンテンツ制作ポリシー」の中で詳細を公開いたしました。
コンテンツ制作ポリシー:https://my-best.com/contents_policy
この新しい評価手法の設計・開発は、世界トップクラスの経済学知を持つエコノミクスデザインと共同で行いました。経済学には経済指標や幸福度など、評価手法について多くの研究があります。この分野の権威である、同社の坂井豊貴・慶應義塾大学経済学部教授らの知見をお借りし、あるべき評価手法をゼロベースで考え、可能な限り公正かつ透明性のある評価手法を開発・設計しました。そして、その評価手法を開示することで、ユーザーの皆様が安心して商品やサービスを選択できる世界の実現を目指してまいります。
マイベストは今後も「ユーザーの生活を豊かにする」というビジョンのもと、「最高の選択体験」を提供することに挑戦し、ユーザー体験の向上に努めてまいります。
【株式会社エコノミクスデザイン 坂井豊貴 教授よりコメント】
坂井 豊貴(Toyotaka Sakai)
慶應義塾大学経済学部教授、Economics Design Inc. 取締役。ロチェスター大学経済学博士課程修了(Ph.D.)。人々による多様な評価を一つに集約する関数の設計を研究。主な著作に『多数決を疑う』(岩波書店)、『決め方の経済学』(ダイヤモンド社)、『マーケットデザイン』(筑摩書房)など。著書はアジアで翻訳多数。
正しい点数づけの重要性
このたび私たちはマイベストと共同で、商品やサービスの「よさ」を測る新たなスコア算出方式を設計いたしました。人間開発指数(Human Development Index)という、国連開発計画が用いる方法をベースに、mybest独自の方法を構築しました。
これからmybestでは、この方法で商品やサービスの「よさ」を表していきます。「よさ」には個人差がありますが、皆が完全に違うというわけでもなく、他の人が付けたスコアは有益な参考情報となります。だからこそ評価方法は公正で透明である必要があります。
「よさ」の計測
経済学には指標や、指標に関する研究が多くあります。例えばGDPは国の豊かさを測る指標で、ジニ係数は格差を測る指標です。これらの指標が、実際にどのような豊かさや格差を測れているのかは、それらの定義を精査する必要があります。
ヘアドライヤーひとつとっても、「よさ」を一つの数値で測ることは容易ではありません。例えばヘアドライヤーの「よさ」が、「出力・機能・消費電力・重さ」の要素で決まるとします。
出力・機能・消費電力は非常に優れているが、重くて持てないドライヤーは実用的には使い物になりません。ところが、「出力25点・機能25点・消費電力25点・重さ0点」を足し算して「100点満点中の75点」としてしまうと、多くの人が「まあまあ良い」と解釈する75点のスコアが与えられてしまいます。つまりそのドライヤーは、実用的には使い物にならないのに、スコアは「まあまあ良い」と評価されます。このようなスコアの付け方では、正しい情報を伝えられません。
スコアで「よさ」を表現することは、実のところ非常に難しい作業です。それには経済学と関数方程式(Functional Equations)の知識を要します。このドライヤーの場合だと、単純に足し算するのではなく、掛け算をする方がベターです。様々な性能が優れていても、重さが0点なので、掛け算で総合点は0点となります。この計算方法は、より広くは「ウェイト付き幾何平均」と言います。国連開発プログラムが2010年から採用する人間開発指数は、この計算方法に基づいています。
今回開発したスコア算出方法は、人間開発指数を参考としており、ウェイト付き幾何平均を計算に組み入れています。これにより、できるだけ公正によいものを「よい」と表現し、算出の手続きを透明にできたと考えています。スコアを提供するサービスは世に多くありますが、ここまで大真面目に設計した方法は、世界的にも先駆的なものだと確信しています。
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■株式会社マイベストについて
社名:株式会社マイベスト
代表者:吉川 徹
設立:2016年10月
所在地:東京都中央区築地2-11-13 アーバンネット築地第1ビル・第2ビル
事業内容:おすすめ情報サービス「mybest」の開発・運営
「mybest(https://my-best.com/)」は、ECサイト等で商品を購入する際に「何を選んだらいいのかわからない」というユーザーの課題解決を目指したおすすめ情報サービスです。日用品からコスメ・家電・食品・サービスなどオールジャンルを対象に、徹底した自社検証と専門家の声をもとに、本当におすすめできるモノを紹介しています。2016年のサービス開始から、約5年間で月間利用ユーザー数は3,400万人を超え、同領域において国内最大級のサービスに成長しています。また日本のみならず海外8か国に展開しており、世界中の多くのユーザーにご利用頂いています。
■株式会社エコノミクスデザインについて
社名:株式会社エコノミクスデザイン(Economics Design Inc.)
代表者:今井 誠
設立:2020年6月
所在地:東京都新宿区新宿1-3-8YKB新宿御苑ビル4階
問い合わせ先:info@econ.news
HP:https://econ.news/
エコノミクスデザインは経済学の先端学知をビジネスに実装するプロフェッショナル集団です。世界的に活躍する国内トップクラスの経済学者が、価格設定、市場設計、顧客関係管理(CRM)、ESG対応、スコアの設計をはじめとする、さまざまな企業の課題解決にあたっています。また、運営するオンライン学校「ナイトスクール」では、ビジネスの武器としての経済学を会員にお届けしています。