プレスリリース

2012年6月20日 14時00分

イーソル株式会社

イーソルのT-Kernelベースソフトウェアプラットフォーム「eCROS」がフリースケールの「Vybrid」コントローラ・ソリューションをサポート

製造

イーソル株式会社は、ソフトウェアプラットフォーム「eCROS」が、ARM Cortex-A5アプリケーション・コアとARM Cortex-M4マイクロコントローラ・コアを統合したフリースケール・セミコンダクタ社の「Vybrid」コントローラ・ソリューションをサポートしたことを発表します。

2012年6月20日
報道関係者各位

イーソル株式会社


イーソルのT-Kernelベースソフトウェアプラットフォーム「eCROS」がフリースケールの「Vybrid」コントローラ・ソリューションをサポート

~TRON資産を流用した効率的な開発と、優れたリアルタイム性と信頼性の実現を可能に~


イーソル株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:澤田 勉、以下イーソル)は、T-Kernelベースソフトウェアプラットフォーム「eCROS」が、ARM(R) Cortex(TM)-A5アプリケーション・コアとARM Cortex(TM)-M4マイクロコントローラ・コアを統合したフリースケール・セミコンダクタ社の「Vybrid」コントローラ・ソリューションをサポートしたことを発表します。ARM(R)プロセッサの中でも、低コストで最もエネルギー効率が優れたARM Cortex-A5コアと、μITRONと互換性の高いT-Kernel拡張版リアルタイムOS「eT-Kernel」を中核にもつeCROSを組み合わせて利用することで、低コスト、短期間でのアプリケーション開発を実現できます。さらに、車載機器、人工衛星、FA・産業用機器、デジタル家電など、幅広い分野での採用実績が実証する、eT-Kernelの高いリアルタイム性と信頼性を、Vybridコントローラ・ソリューションを使用するシステムに取り入れられます。Vybrid製品向けeCROSの発売は、2012年第3四半期を予定しています。

2012年6月18日(月)より21日(木)まで、アメリカ テキサス州サンアントニオで開催される「Freescale Technology Forum Americas 2012」のイーソルブース(ブースNo.1014)にて、Vybridコントローラ・ソリューションに対応したeCROSのデモ実演を行います。

Vybrid製品は、従来複数のプロセッサで実現されることが多かった、ヒューマン・マシン・インタフェース(HMI)やマルチメディアなどのリッチなアプリケーション機能とリアルタイム制御機能の両方を、ワンチップで実現できる非対称型マルチコアプロセッサです。イーサネットやUSBを含む豊富な通信インターフェースや、ディスプレイコントローラ、OpenVG GPUなど、さまざまな周辺機能が内蔵されています。ビル・オートメーション、FA・産業用機器、医療機器、スマートエネルギー向け機器などをターゲットにしています。Vybrid製品は、同じARM 32ビット・アーキテクチャを採用したフリースケール社のi.MXアプリケーション・プロセッサや、Kinetisマイクロコントローラとのソースコード互換性を考慮して設計されています。

今回eCROSがサポートしたのは、Vybrid製品に統合されたARM Cortex-A5コアです。μITRONの性能とアーキテクチャを引き継ぐeT-Kernelにより、ARM Cortex-A5コア上で高度で複雑な処理を行うマルチメディア・アプリケーションでも、優れたリアルタイム性と信頼性を実現できます。また、eT-Kernelは、Linuxとの高い互換性を持つPOSIX仕様準拠リアルタイムOSを含む、4つのスケーラブルなプロファイルで構成されているため、アプリケーションの規模と機能に合わせた最適なものを選択できます。アプリケーション開発には、eT-Kernelと密に統合された開発ツール「eBinder」を利用できます。eBinderは、ビルドから、デバッグ、システム検証までの一連の開発工程をカバーする、ARM純正コンパイラを含む豊富な開発ツールと機能を提供します。リアルタイムOSを使ったソフトウェア開発に特化したeBinderを利用することで、高品質のアプリケーションを効率的に開発できます。eCROSには、リアルタイムOSと開発ツールに加え、各種ミドルウェアと定評のあるプロフェッショナルサービスが含まれます。

eCROSは、i.MXアプリケーション・プロセッサをサポートしています。また、Kinetis向けにはT-Engineフォーラムが無償で提供しているμT-Kernelをイーソルが移植し、μT-Kernel for Kinetis用パッチをイーソルのウェブサイト(www.esol.co.jp)にて無償で提供しています。このため、フリースケール社のARMコアベースのプロセッサを利用する際には、リアルタイムOSを中心とするイーソルのソフトウェアソリューションをシームレスに利用することができます。イーソルは、今後市場ニーズに合わせて、Vybrid製品のARM Cortex-M4コアや内蔵デバイスのサポートを行い、Vybridコントローラ・ソリューションを使うソフトウェア開発者を強力に支援していきます。


フリースケール・セミコンダクタ・インク インダストリアル&マルチマーケット・マイクロコントローラ・ディビジョン セグメント・マーケティング&オペレーション・マネージャ ジョン・ワイル 様のコメント
「イーソルは、Vybrid製品のエコシステムにおいて、戦略的に重要なリアルタイムOSベンダです。TRON資産の流用が容易で、リアルタイム性と信頼性の優れたeT-Kernelは、開発者の多様なニーズに対応できると期待しています。さらにイーソルはi.MXシリーズとKinetisもすでにサポートしているので、フリースケールのARMコアベースのプロセッサを使った製品ロードマップを設計している開発者は、ソフトウェアを共通化し、高い投資効率を実現できます。」


イーソル株式会社 常務取締役エンベデッドプロダクツ事業部長 上山 伸幸 のコメント
「eCROSは、ARM Cortex-A9 MPCore、Cortex-A8、ARM 11/9など、これまで様々なARMコアをサポートしています。イーソルは、これらの経験から得たARMコアに関するノウハウや技術を生かし、Vybridコントローラ・ソリューション向けのeCROSを開発しました。eCROSを使うことで、ARMコアの特長を最大限に活用した、リアルタイム性と信頼性の高いアプリケーションを開発できます。今後もイーソルは、フリースケールとの緊密な連携のもと、Vybridを使うソフトウェア開発者を、強力に支援していきます。」


<補足資料>
▽ eCROS詳細:http://www.esol.co.jp/embedded/ecros.html
▽ eT-Kernel詳細:http://www.esol.co.jp/embedded/et-kernel.html
▽ イーソル ホームページ:http://www.esol.co.jp/

*eBinder、eParts、PrKERNEL、PrKERNELv4、PrFILE、PrCONNECT、PictDirectはイーソル株式会社の登録商標です。
*eCROS、eT-Kernel、PrCONNECT、PrFILE、PrUSB、PrMTPはイーソル株式会社の商標です。
*OpenVGは、Khronos Group Inc.の商標です。
*TRON は“The Real-time Operating system Nucleus”の略称です。
*ITRON は“Industrial TRON”の略称です。
*μITRON は“Micro Industrial TRON”の略称です。
*TRON, ITRON, T-Engine, T-Kernel はコンピュータの仕様に対する名称であり、特定の商品ないしは商品群を指すものではありません。
*記載された社名および製品名は各社の商標または登録商標です。
企業情報
企業名 イーソル株式会社
代表者名 長谷川勝敏
業種 コンピュータ・通信機器